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Forest Symbiosis Theory

Concepts of forest symbiosis housing and forest medicine for foreigners.

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住宅資産価値の嘘

 住宅資産価値の嘘

 住宅の資産価値とは何でしょう?建物単体の性能や材料やデザインの質なのでしょうか?もしそうだとすると、それらを適切に評価する指標がなければなりません。鑑定者が誰であっても評価スコアは一致していなければならないし、それに対する価格も、建てる業者に関わらず一定でなければならない。こんな当たり前の事が成り立っていないのが日本の住宅市場です。

 ようやく最近になって住宅性能表示制度を背景にした瑕疵担保保障制度などのバックアップ制度が次々に強制施行されています。住宅に関わるこういった制度が乱立してきているのは、消費者保護という美名の下で、実は破綻した住宅金融公庫や住宅整備公団など住宅関連の公務員の受け入れ先を作っただけだという話もありますが、、、。これによって今中小の住宅関連の民間企業は今大変な思いをしています。

 それはともかくとして、実は建物単体の物理的価値が住宅資産価値の本質ではありません。そのような建物単体の評価だと、古くなるにしたがって価値は下がる一方です。だから日本の住宅は25年で資産価値はゼロになる。せっかく生み出した資産がどんどん目減りしていく一方では、個人だけでなく国の損失といわねばなりません。しかしこれを当たり前のこととして受け入れているのが我々悲しい日本人なのです。

 土地と建物を分けて評価する日本のやり方はそろそろやめにしなければなりません。住宅の資産価値は、本来その住居を含めたその場所のトータルな環境が決めるものなのです。環境あっての建物という視点に立てば、時間がたつほどに環境が成熟し価値が上がるはずです。欧米の町並みが美しい理由はこういった価値観に由来しているのです。



 南雄三さんとのコラボレートで先月竣工した横浜のT邸は、横浜の閑静な密集住宅街の一軒の建て替え計画でした。耐震性に問題のあった真ん中の白い家の建て替え計画です。色々な顔つきの建物が同じ方向を向いて並ぶお馴染みのファサード風景。

P1010003_convert_20090219140655.jpg
BEFORE



 一方向に並ぶ建物の街路ファサードに対して、斜めに建物を配置し敷地に余白を作り出し、街路に対して開放する設計です。今は出来たばかりで樹木も小さく馴染んでいませんが、時間がたつにつれて石畳と共に豊かに成熟し、建物と共にこの街路全体の雰囲気を高めてゆくことでしょう。このことで地域の全体環境が向上し住宅の資産価値を上げることになるなるのです。そしてこの考えがスポット的にでも周辺に波及していくことを期待しています。

P1000279_convert_20090219140513.jpg
AFTER



 本当のストック住宅の考え方はこういうものです。これからの設計は、切り取られた敷地と建物単体のことだけを考えていてはだめです。住宅の資産価値をを高めるためには周辺環境の価値を高めなければならない。環境共生の思想はここにも生きているのです。




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  1. 2009/02/19(木) 14:40:38|
  2. 環境効率/資産価値
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

調湿の魔力

 調湿の魔力

 日本の夏は高温多湿、冬は低温乾燥です。四季の巡る一年の大部分の季節はまあ快適域の気候と言えるのですが、夏と冬のほんの一部の期間、人にとっても建物にとっても厳しい時期があります。
 夏の室内結露と冬の壁内結露は特に厄介な問題なのですが、これを一気に解決する魔法の性能が調湿です。ちなみにこの言葉は広辞苑にも乗っていません。しかし建築業界では大流行の言葉なのです。余分な水蒸気を吸着し、乾燥したらそれを吐き出す。それはそれは都合のいい材料です。現代の気密工法には拒絶感を示す人たちも調湿という言葉は大好きです。

 木と土と紙で出来ていた日本古来の建築は、自然と湿度調整が行われていたと言われて来ました。ところが、昔の建築はいざ知らず、現代のそれはイメージ先行で実体が伴わない場合も多い様です。炭の調湿効果、木材の調湿効果、土の調湿効果、、、そのいずれもがその絶対量と脱着メカニズムに頼むところが大きそうです。珪藻土のうす塗り壁程度の量ではまず調湿の効果など期待できないでしょう。
 建築の部分性能は数値化すると分かりやすいのですが、調湿能力の算定は確かに難しい。「性能値では測れないから体感で感じてください。」近頃よくあるセールストークですが複雑な要因を納得させるに安易な言葉になっているような気がします。ちなみに私もつい使ってしまいますが(笑

調湿、、、、。、実に怪しいけど気になる響き。研究する価値がありそうです。それにしても、せめて辞書にくらいは載ってもいい言葉ですよね。




  1. 2009/02/27(金) 15:48:04|
  2. 調湿/断熱・日本基準
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

Toshiya Ochiai

Author:Toshiya Ochiai
落合俊也(おちあい としや)
Toshiya Ochiai

建築家/ 森林・環境建築研究所 代表
Forest Baubiologie Studio Inc.


森林・環境建築研究所 Web Site

[Forest Baubiologie Studio]
http://www.fb-studio.jp/

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