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Forest Symbiosis Theory

Concepts of forest symbiosis housing and forest medicine for foreigners.

日本の住まい ワンランク上の議論

 未来和風の幕開け

 私は学生時代から木造建築一筋でした。当時はまだガラスと鉄、そしてコンクリートの近代建築ばかりにスポットが当っていました。木造建築は人気のない分野でした。和風建築なんていうものは単なる趣味の世界。学問の対象にすらなっていませんでした。

 しかし、学校を卒業して設計の実務を始めた頃から、にわかに木造の建物にスポットが当たり始めました。先端の技術が導入され木造建築の可能性が大きく広がった時代でした。
 時を同じくして、自然環境問題からエコロジー思想が広がりを見せ始めます。このことが木造の建物のブームにさらに拍車をかけた様です。拡大主義による環境破壊と経済縮小という社会の現実。人間社会の構造変革期においてエコロジー思想こそが、これからの時代のベースとなる価値観となるに違いないという予感がありました。このエコロジー的価値観と木で建築をつくるという行為がうまくリンクして一種の木造ブームが起こったのだと思います。

 ところで木の建築は和風かというと、それは少し違う様です。我々の国にかつて根付いていた和風の文化は確かにエコロジーベースで育まれたもの。それなのに現代の日本人は和風という我々独自の文化的価値を育もうとはしていません。和風は単なるデザイン記号として漫然と消費され、古き良き時代のノスタルジーの対象にしかなっていないのが現状なのです。

 現代の日本人にとって和風とはいったい何なのか。現代における和風の存在意義とは。何故和風は廃れてしまったのか。我々日本人は和風についてもう一度改めて考え直してみる必要があるようです。エコロジーの時代の到来はまさに新しい和風時代への幕開けの時なのですから。

 2009年の月的寓居入門は少し視点を広げて未来和風論を展開してみたいと思います。





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  1. 2009/01/09(金) 10:44:35|
  2. 環境効率/資産価値
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2009住まいの手引き いい家のつくり方

2009年度版 いい家のつくり方  (新建新聞社)が発売されます。この中でSILK-HUT「月舞台」がトータルで8ページ紹介されています。家つくりの情報満載の本ですから興味のある方は書店にてどうぞ。

  1. 2009/01/14(水) 15:01:21|
  2. 掲載雑誌・記事
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今何故和風なのか?

 何故今和風なのか?

 日本の独自性、すなわち和風は何に由来するか?それは「和風とは何?」という問いに等しい。敢えて一言で表現するなら「日本独自の気候風土と共生する為の工夫が醸し出す共通の風情」とでも言えようか。
 日本のすべての独自性の根源は四季の自然に由来する。和の根源は四季であると言っても過言ではない。日本的なる物は四季が作り出したもの。すべての日本的なる物に日本の四季が宿る。物にも人にも精神にも文化にも。だから生活を包括する器(住居)にも四季は宿るのが当然のはずなのである。

 ところで今の住宅に四季が宿る余地が少しでもあるだろうか?

 現代日本は、大分平準化(アメリカ化)してしまった。四季感だけでなく実際の気候すら異常化している。生活に季節感がない。住居には四季の片鱗でも感じる要素はない。無秩序な都市化でローカリティーも消えた。
 そんな中でも敢えて和に戻る意義は何か?

 それは人間社会のエコロジー的価値へのシフトチェンジの希求なのだと思う。エコロジーとは地方性の復活の意。すなわち日本という大きな地方性を敢えて求める時代が来たのである。

 「日本人の生活は日本の四季を包括するものでなければならない。」このことはこれからのエコ社会からの必然的要請である。だからこそ、そこに示される和風は単なる懐古趣味であってはならない。伝統から切り離された安全保障のない薄っぺらな工業技術の寄せ集めの新しさであってはならない。形骸化した和風記号の組み合わせの感覚的デザインであってもいけないはずだ。

 過去を断ち切った事でいったん亡霊と化し、根っこのないままに浮遊し始めた偽の和風を再構築していきたい。その困難極まりない目論見の一環が去年アップした月的建築術であり実例としてのSILK-HUT「月舞台」だったのである。 




  1. 2009/01/15(木) 16:45:15|
  2. 環境効率/資産価値
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プロフィール

Toshiya Ochiai

Author:Toshiya Ochiai
落合俊也(おちあい としや)
Toshiya Ochiai

建築家/ 森林・環境建築研究所 代表
Forest Baubiologie Studio Inc.


森林・環境建築研究所 Web Site

[Forest Baubiologie Studio]
http://www.fb-studio.jp/

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