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Forest Symbiosis Theory

Concepts of forest symbiosis housing and forest medicine for foreigners.

月的建築術(その28)

 月的家族論3

 家族論の最終回は夫婦寝室問題です。

 「別寝室の夫婦関係は破綻している」 これは一般論として正しいか?
 もちろん一概には言えないにせよ、正しいとする一種の強迫観念が支配しています。だから結構無理して、我慢して同室で寝ている夫婦が大勢いるのです。

 この問題は住居計画学、社会学、人間学から果ては哲学にまで広がる大きな問題だから、ここでの安易な発言は多分に誤解を生む恐れがある。だからこの分野の第一人者の受け売りをメインにしようと思います(笑)

 今、結婚しない男女が増えていますよね。何故かと言うと男女共に結婚すると損だと思う人が増えてきたから。結婚で男は金の自由を、女は時間の自由を失うと彼らは言います。
 こんな風に割り切れる背景は、昔のような家族を中心に自分の人生設計を立てることが、この超高齢化時代には間尺に合わなくなってきたから。
 家族を作ることは、子供をたくさん生んで親業に明け暮れている間に一生が終わり、配偶者に先立たれた後の長い老後を考えなくても済んでいた人口学的近代の過渡期にだけ成立した現象だと社会学者の上野千鶴子さんは言います。

 家族の核としての夫婦ペアが依存し保証しあう関係の場合は、その納まりの意思を社会に表明しておかなければなりません。そのために成立した婚姻制度は、近代においては自分の体の性的使用権を排他的に相手に独占させる契約として成立したもの。だから夫婦は一緒に寝なければならなかった。
 しかし、他人に自分の体の使用権を完全に譲り渡すと言うのも不気味なこと。(これも上野さんの弁。私ではありません(笑))密着してセックスを独占しあう関係より、最初から独立的かつ自立的な繋がりを求め合う関係がより健全な関係といえる。
 
 夫婦は、生活保障を求める関係から心地よさを求める関係へと変化してきています。自立を認め合う夫婦であれば、そのときの気分やバイオリズムで夫婦関係が微妙に変化することを思いやる、そんな大人の関係を担保する手段を準備しておくはず。

 こう考えれば「夫婦が同寝室でなければならない」と言うことはなさそうです。堂々と別室を主張しましょう。北欧先進国では、同居すら夫婦の条件でなくなってきているのですから。





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  1. 2008/08/05(火) 11:42:01|
  2. ムーンハウジング/月的寓居
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月的建築術(その29)

 月が地球の地震を起こすって本当?

 地球の地殻下のプレートのずれが巨大な地震を引き起こします。これは地球のマグマの対流で少しずつプレートが動き、その影響で生ずる地殻のひずみが時々開放されることによるものです。
 こう考えると地震は地球内部から発生するエネルギーがその原因になっている様に見えます。しかし、もうひとつ外部的な要因としては月の引力が挙げられるらしいのです。

 潮の満ち干は月の引力で海水が持ち上げられることで起こる現象ですが、あれだけの海水を持ち上げる力は相当に大きなものです。海水があんなに持ち上がるなら地面だって持ち上がり歪むはず。そのとおりで実際に20センチほど引っ張られて持ち上がるそうです。
 当然建物だって引っ張られますが、建築構造上引力による持ち上がりを計算には入れていません。建築は地球に比べれば無視できるほどに小さいから、それほどに月の引力の影響を受け伸びるわけではありません。
 しかし、歪みエネルギーのたまったプレートの上の地殻にその力が掛かれば、それはかなり大きな力になるはずです。だからそれがきっかけで歪みエネルギーが解放されることは十分ありえることに違いない。実際にこれは検証されていて各種論文もあるから参考にしてください。

http://www.bosai.go.jp/koho/press/20041022_press.pdf

 地震は我々の地球に起こるものだけど、その引き金を月が引いている。この話は月が我々地球と一体関係であることが実感できる面白い話ですよね。


  1. 2008/08/11(月) 17:07:18|
  2. ムーンハウジング/月的寓居
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月的建築術(その30)

 家庭内森林浴場という贅沢

 森林浴の効果が注目されるようになって久しい。科学的な効果や精神的な効果についてあちこちで論じられています。森林医学と言う学問領域があって森林が人の免疫細胞を活性化させることが実証されています。
 視覚的には緑色の清浄感と鎮静効果、臭覚的にはフィトンチッドなどの木の香り成分、聴覚的には1/f揺らぎのざわめき音、触覚的には空気の湿り気や温度感覚、これら全ての感覚がやさしく喚起される究極の癒し空間が森林というわけです。

 こうしてみると緑は人の生活にとって絶対的にプラスの効果を与えること間違いないツールということになります。室内観葉植物がこれほど人気があるのもその潜在欲求の高さの表れなのでしょう。


 もし敷地内あるいは敷地の隣接地に豊かな緑があるならば、これを利用して家に森林浴場を作ることをお薦めします。だって室内に森林浴場があれば雨の日の森林浴もOK。虫も気にすることなく、まったく無防備に思う存分の森林浴そして昼寝が楽しめる。

 今年のお盆は、連日の猛暑から開放されて、ビール片手にオリンピック見ながら森林浴なんて至極の時空間が実現しました。


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<月舞台>横の室内森林浴場と畳ベッド



  1. 2008/08/18(月) 09:59:30|
  2. 生命素材主義
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月的建築術(その31)

 接地型住居の薦め④

 久しぶりに、地球の体温を利用する接地型住居の話題-夏編です。SILK-HUT「月舞台」の夏の室内熱環境はどのようになっているか?

 場所によって多少のばらつきはありますが、地盤接地部分の床や壁の温度は大体26~27℃くらいで安定しています。北側雑木林からの冷気の取り込みと頂部熱溜まりの排熱トップライトをうまく機能させると、居住領域の気温は最高でも30度を超えることはありません。30度は暑いではないかと言われそうですが壁や床の冷輻射および足裏接触温度によって体感は28度ぎりぎりOKの感覚なのです。

 ベッドルームのある下の階はさらに低温安定しており室温が26~27℃でほぼ一定。これだと夜は少し寒く感じることさえあります(私が冷え性気味なので)
 しかし、涼しければ良いと言うものではなく、ここまで外気との温度差が出来ると微小結露の問題が起こってきます。なんとなく足元の湿度が高い感じ。足元はさらさら感がどうしてもほしいですよね。現状では床面を這うように空気の流れを作るファンをまわしています。地盤ペリメータには結露防止のヒーターが仕込まれているのですが、夏にヒーターを使うのはちょっとね。

 このような生活体験をすると高床式が湿気から逃れるための最良の工夫であることがよくわかります。接地型住居は究極の低床住居ですから湿度の高い夏が一番の弱点なのです。床面を隅々まで開放し空気のよどまないようにする足元の設計をしておかなければなりません。でもこれはなかなか大変なことなのですよ。


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<床全面に渡り空気がよどまない設計、家具の裏にも空気が巡る>


  1. 2008/08/25(月) 17:09:30|
  2. アースハウジング/地球体温
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月的建築術(その32)

 月舞台―夏の景

 西面に開放されている月舞台は真夏の日中は強烈な西日のアタックを受けます。この時間帯だけは室内と舞台を区切るガラス扉はぴったり閉じられ、舞台空間が熱の緩衝地帯として機能します。舞台の外側のスクリーンが遮熱や遮光を行うのでガラス扉からはほとんど日射進入はありません。


 夏の西面の日射制御が普通はなかなか難しいのは、思い切った大きな干渉空間と、そこに重層する遮熱、遮光、防虫の機能別スクリーンがうまく機能しなければならないからです。


 でも日が翳れば一転して夕涼み空間に早代わり。すだれや、風鈴、蚊取り線香。かつての日本の夏の風物詩はこのような半戸外の結界空間にこそマッチするのです。




月舞台遮熱縮小

<夏の各種スクリーンの重層>




  1. 2008/08/29(金) 17:29:44|
  2. ムーンハウジング/月的寓居
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プロフィール

Toshiya Ochiai

Author:Toshiya Ochiai
落合俊也(おちあい としや)
Toshiya Ochiai

建築家/ 森林・環境建築研究所 代表
Forest Baubiologie Studio Inc.


森林・環境建築研究所 Web Site

[Forest Baubiologie Studio]
http://www.fb-studio.jp/

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